仏エア・リキードが持続可能な未来に向けての行動における意欲的なESG(環境・社会・ガバナンス)目標を発表
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2021年3月26日
(2021年3月23日 パリにて発表された内容です)
事業実績とサステナビリティを戦略の中核に据える仏エア・リキードは、その成⻑軌道に沿った、持続可能な未来に向けての行動のための新たなESG目標を発表しました。
有意義な変化をもたらすための当社の取り組みは、以下3つの領域からなる計画に沿って実施されます。
- 低炭素社会の実現に向けたCO2排出量の削減
- 医療ケア
- 社員と向き合い、最高レベルのガバナンスを構築するための土台としての信頼
CO2排出量の削減
当グループは、2015年のパリ協定を全面的に支持し、気候変動やエネルギー移行などの差し迫った問題に取り組みます。また、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを目標に、2025年と2035年に節目となる中間目標を設定しています。
- 2025年を目処にCO2排出量を絶対量で削減開始
- 2035年までに、スコープ1と2におけるCO2排出量を2020年比で33%削減[1]
上記に関連して、当グループは2025年までにCO2排出原単位(kg CO2/€ Ebitda)を2015年比で30%削減する目標[2]も引き続き掲げていきます。
エア・リキードは、資産の脱炭素化を進めるためCO2 の回収を実行します。また、電気分解もしくはバイオメタンなどの再生可能な原料の使用による低炭素水素の生成を進めます。間接排出への対策としては、エネルギー効率の改善と低炭素電力の消費に注力していきます。
当社はまた、お客様のカーボンフットプリント削減に寄与するため、低炭素化に向けた幅広いソリューションを提供します。 例えば、低炭素ガスの提供、工程革新のサポート、評価の高い炭素回収の専門技術、脱炭素化を目的とした資産買収戦略の提供などが挙げられます。
水素開発を加速し、2035年までにその収益を3倍以上に増加させ、60億ユーロ以上に押し上げることも本計画に盛り込まれています。当グループは、低炭素水素のサプライチェーンに約80億ユーロを投資し、業界とクリーンモビリティのための低炭素水素エコシステムの開発に貢献することを通して目標を達成します。さらに、2030年までに電気分解の能力を合計3GW[3]に増強することを目指します。
医療ケア
当グループは、ヘルスケア業界のグローバルリーダーとしてさらなる一歩を踏み出し社会貢献の充実を図っていきます。具体的には、先進国において在宅の慢性病患者様のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を向上させ、低中所得国の農村部や遠隔地域においては医療用酸素へのアクセスを促進します。
つまり、以下の取り組みを実施していきます。
- 一方ではデジタルおよび人的サポートを活用しながら患者様一人一人に合わせたケア・パスウェイを促進し、
- 他方ではNGOと連携しながら、農村の初期診療施設に酸素を提供し、地域社会をサポートするため専門知識を持ち寄り活用します。
社員と向き合い、最高レベルのガバナンスを構築するための土台としての信頼<
安全はあらゆる行動の前提であることから、当グループは社員と向き合い、全社員に対して一律にヘルスケアへの保険適用を実施します。また、ダイバーシティーとインクルージョンを促進し、2025年までに管理職および専門職に占める女性の割合を35%へ引き上げるという目標を掲げています。
つまり、安全でインクルーシブ、そして社員が一体となった職場を目指します。さらに、当グループのESG目標に沿って、社員に慈善活動や地元のプロジェクトに時間を費やす機会を提供します。
コーポレートガバナンスに関して、当グループは多様性に富み独立した取締役会を設けており、企業倫理、全てのステークホルダーとの責任ある対話や密接な関係の構築などの面でベストプラクティスを継続していきます。
当社のChairman兼CEO、Benoît Potierは次のようにコメントしています。
「国家・個人・企業にはいずれも未来を築く責任があります。そのため、エア・リキードの成⻑戦略の中核には事業実績と持続可能な成⻑が据えられています。多様性に溢れ、極めて強靭なビジネスモデルに支えられた経験や知識があるからこそ、私たちはしっかりと来るべき未来に備えながら現在も成⻑を続けています。当社は有意義な変化をもたらすことを目標に、新たにサステナビリティへの意欲的な取り組みを実施します。私たちは2050年までにカーボンニュートラルを達成し、気候変動を抑制するとともに、水素が鍵を握るエネルギー移行に取り組むだけでなく、ESG目標にヘルスケア、人的資源やガバナンスを盛り込んでいます。この世界規模の意欲的な試みにより、エア・リキードは持続可能な未来のため、今行動することをここにお約束します」
脚注)
- 2020年のマーケットベースでのCO2 換算3250万トン(スコープ1+2)の排出量
- 2015年比、2015年の為替レートに基づくもので、IFRS16の温室効果ガスの排出に関するスコープ1と2は除く
- 決定済みで現在建設中の1GWを含む
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